ヤンデレパーティー


千刈刀が冬月の意識に入り込んでいるとは、見方を少し捻れば、千刈刀は冬月の一部。


傷ができれば痛い、という伝染が一体化した刀には起こる。一体化とは共有。共有とは全てが等しく伝わること。


神経全てに電流を流され、焼き切られたようなこの痛覚とて千刈刀は感じているはずだ。冬月の一部となった妖刀なのだから。


ただ、あくまでもこれらは仮説に過ぎない。


物たる包丁に痛覚はあるのか、痛め付けられるのかなど分からないが、やってみなければ分からないと――冬月は右手を犠牲にした。


飽きることない、巻き戻され再生されたような破壊の輪。


不毛たるそれを秋月は止めるべきだが、体が動かない。


冬月が来ないでと言ったこともあるが、正直、気圧されていた。


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