ヤンデレパーティー


「でも、話聞く限りじゃ、そんな前から冬月君は『兄さん』って呼んで、秋月君は『弟』として見ているんだから、二人の性別は男なのね」


男なのに巫女服はないだろうと思えど、冬月は小柄。狐面の奥にある素顔だって中性的なもので、今まで性別不明だった。


聞いても、『好きな方で』なんて捉え方を任されるだけだったが、13の時から『兄さん』『弟』なら男なんだろう。


謎は解けたとすっきりしそうになるも、冬月はクスクス笑う。


「甘いわぁ、姉さん。僕たち源家は由緒ある家系。昔っから、妖怪退治受け持つのは――刀を受け継ぐのは男と決まっとるさかい」


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