time ~戻れない時間~

「知代~迎えに来たぞ~」春二がお弁当箱を持って教室の入り口に立っていた。

私は彼に合図を送って準備する。
「汐莉ー行ってくるね」私は汐莉に声をかけた。汐莉は笑顔で私を送ってくれた。

「あれ、知代、平池とご飯?」トイレから帰ってきた友達に声をかけられる。
「うん、行ってくる~」私は笑顔を友達に向けた。
「いいねー二人はずっと仲良しで~」友達はニヤニヤしながら話しかけてくる。私は微笑んで春二の元に行った。

「早く行こーぜ。腹減った~」お腹を押さえながら屋上の方に歩いていく彼の隣を私も歩いた。

「文化祭、今年は何やるんだよ」フルーツオレのパックから口を離して話題を振ってきた春二。
「あー今年はダンス」私はお弁当に入っている大好物の唐揚げを口に入れようとした。

「は?ダンス?」キレた口調で返してくる春二。
去年の文化祭のあとで、私は二人にも告白された。二人とも違うクラスの子であまり話したことがない二人だった。
理由は文化祭のときに好きになったということだった。

春二に話すと、お前が笑顔振り撒いて優しくしたからだと怒っていた。いや、あれはただの嫉妬だ。
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