純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「ちょっと、来い」
突然立ち上がった桐生さんが、私の腕を無理矢理引っ張って、小さな会議室に連れて行った。
「何でしょうか」
「お前、なにかあったのか? あの、彼氏の事か?」
「いえ。何も」
「何もないのに、こんなに真っ青な顔してるのか?」
「えっ……」
どうしてこの人は、そんなことまで見抜いてしまうんだろう。それが上に立つものの気配りというやつなんだろうか。
「話してみろ」
「いえ、大丈夫です」
「大丈夫って顔じゃない。俺の目はごまかせないぞ」
「――はい」
私はボツボツ話しはじめた。
プライベートなことだけど、誰かに聞いてほしかったのかもしれない。
そうでなければ、また今夜も……。