純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「さっき、木本様がいらっしゃったんですけど、代わりに桐生さんが対応されてましたよ?」
「そう。ありがとう」
桐生さんの姿を探すと、衣装さんと打ち合わせをしていた。
私の姿をチラッと視界に入れた彼は、少し話した後やってくる。
「すいませんでした」
「よだれ、ついてないな」
「ついてませんよ! あのっ……」
「お前、木本様の担当外れろ」
「えっ?」
「あとは俺がやる」
こんな風に担当を外されたことなんて初めて。
木本様は、婚約破棄の状態だから、私たちの仕事はもう終わっているようなものだけれど、何があっていらしたんだろう。
「復縁されるんですか?」
「まさか。詐欺で決定だろ」
「それじゃあ、どうして……」
「いいから。お前はこれ以上、首を突っ込むな」
何時にない強めの口調でそう言うから、私は素直に引き下がった。
仕事の事で、彼の判断が間違っていたことなんてないから。