純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「痛っ」
そのまま、どさっと二人で倒れ込んでしまった。
「何するんだ、安永」
「ダメ。殴ったらダメ」
私なんかのために、もうその手を汚さないでほしい。
一発殴ってくれただけで十分だ。
嫌だ。
彼まで警察に連れて行かれるようなことがあったら、どうしていいか分からない。
「イヤだもん。傍にいてください。どこにも行かないで」
「どこに行くっていうんだ?」
「えっと……留置場?」
クククと笑った彼は、私を抱き起してじっと目を見る。
「お前をこんな目を合わせた奴は許せない。たとえ留置場行きになったとしても、殴りたかったよ」
「桐生さん……」
「だけど、ちゃんと守れなかった俺も同罪だ。すまない」
目を伏せて彼がつぶやいた言葉は、私に突き刺さった。
桐生さんは悪くなんかない。
彼の言いつけを聞かないで、木本と二人きりになった私が悪い。