純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
桐生さんは、彼の親しかった仲間に、ふたりの結婚を応援してあげてくださいと、お願いしていた。
私は、複雑な気持ちで車に戻った。
こんなに誠実な彼が、結婚を許されないのは、本当に悲しいことだ。
「いい人なんですね、彼」
「あぁ、そうだな」
珍しく私に嫌味の一つもない彼は、ハンドルを握りながら何かを考えているようだった。
「今日は悪かったな。家まで送る」
「えっ? 皆さんの気持ちは太田様に伝えますって、言っていたじゃないですか。
これからまだお二人のところに行くんじゃ?」
「お前はもういい。残業代つかないしな。今日早番だし、ヤる日だろ?」
「違います!」
確かに、歩と待ち合わせをしていた。
休日もなかなか合わない私たちは、早番の時に合わせて会うことが多かったから。
「絶対、私も行きますからっ」
「そんなに怒ると、図星だったってマルバレ」
ムーッ。ムカつく。
せっかく株が上がったところなのに、一気に冷めた。