純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「お前だって、似合わないと思っただろ?」
確かに……初めて二人が訪れた時、彼に「あんな男のどこがいいって思っただろ?」って全く図星な指摘をされて、ムカついた記憶が……。
「連絡はしなくていい。どうせ繋がらないしな。
まぁ、あとはあいつを慰めてやれよ。"優しいですね、安永さん"って惚れられないように気を付けてな。あいつと結婚してもいいなら別だけど」
「私のタイプではありませんから」
「出たな、性悪。まぁ、営業スマイルでも振りまいてろ。キャンセル料、よろしくな」
そう言い残して、別のフロアに去っていった。
少しくらい手伝ってくれたっていいじゃない!
胸の中で舌打ちしながら、もう慣れっこの作り物の表情で再び戻る。