紅梅サドン
「ーー雪ちゃん、遠くに行くんだ。

ずっと遠くにーー」


次郎が寂しそうにポツリとこぼした。

ルノーも下を向いている。

雪子も同じく下を向いて黙っている。


僕も黙っていた。
何を言ったら良いのか、言葉が何一つ浮かばなかった。



「さあ!!!今日は楽しく飲むんでしょう?

あ、一時になりました。

皆さん!!今日はパーッと飲みましょうね。

秋さん乾杯の音頭して下さい!!。」


雪子は精一杯笑って、ビールグラスを僕に手渡した。


僕は何故か、そんな雪子の顔が見れずにいた。



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