紅梅サドン
次の日。
土曜日の昼がやって来た。

ルノーと次郎は揃って荷物を持ち玄関に行く。

ルノーは昨夜のワインが効いて二日酔いなのか、青白い顔をしている。

「昨日さあ、秋ジイが『寂しい、マジ寂しいよー!!』って号泣するからさぁ。

俺、『ヨシヨシ、泣く奴があるか!男の子でしょっ!』って付き合ってやってたんだよお。」

ルノーがそう言って、雪子の肩に両手を置いた。

雪子はニコニコと笑っている。

「嘘付くな!とっとと帰れ。

もう二度と来んなよーーー嘘付きウンコ兄弟!!。」

僕は笑って兄弟の背中を押した。


「来年の夏休みにまた来てやるから、冷房直して置けよ。
田辺君ーー。」

次郎はクルリと振り返って言った。



「またな。」


僕は玄関を出て行く二人に思い切り中指を立てた。


「ねえ雪子、最後に一つ教えて置くよ。

『マスリカ』って反対から読んでみ?。」

ルノーは最後にニヤリと雪子を見た。




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