アイ・ラブ・おデブ【完結】
「初めまして…
美術品のスカウトマンをしています
僕自身は腕利きだと思っているんですよ!
山岡さんの作品は一目見てピンときたんだから…
あっ…呼ばれてしまった…
ごゆっくりしていってください」

そう告げると、入り口で頭を下げている美術館職員の元に行ってしまった

「あの人…あんな調子で半年も通ってきたの…
私の作品なんか…日本じゃ通用しないって言ったんだけどね…
乗せられて一年間も契約しちゃったわ…
新しい物も増やさなくちゃいけないのよ…
しばらく日本にいるから…遊んでね!」

あの頃と同じ笑顔で小夜を見た

「由美子さん…あたしこそ…
構って欲しい…」

その後、由美子の作品を全て解説付きで見てから美術館を後にした

展示会最初の週末ということもあり、閉館時間までは離れられない由美子とは夕食の約束をして別れたのだ
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