アイ・ラブ・おデブ【完結】
「そ…そんな事は…できない!
あたしのこと…嫌いになった?
り…理由を聞かせて?
どうして…」

…僕がいない間にこんなにも強くなったんだね…
君を変えてしまったのは…この僕だ…
すまない…
…………もう終わりにしよう…

ふぅ~と大きな溜め息と共に振り返り、小夜と今日初めて向き合った

そう…悪魔に身を売った言葉を言うために…

「どうしてって…それは…
決まっているじゃないか!
環を幸せにするためだよ
昔の事はトニーから聞いているだろ?
僕には責任があるんだ…
環の望むことを叶えなくちゃいけない
さあ…もう分かっただろ?
あぁそうだ!この部屋にある君の物は自宅に送るから…
それでいいよね?」

こんな言葉を言うために、ここにいる

自分の命よりも大切な人を傷つけて…こんなにも悲しい顔をさせて…

いったい何を守ろうとしているのか…

不甲斐ない自分に腹を立て、遣るせない思いが顔に出てしまった

すぐに何の無表情を作り、小夜の視線から逃れるように荷物を再び入れはじめた
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