アイ・ラブ・おデブ【完結】
「明日からどうするの?
環のとこに乗り込むの?
それとも…遥を締め上げるの?」

…えっ…え~!
乗り込む…締め上げる…って…
由美子さん…過激過ぎでしょ…

「あはは…山岡さんにかかると血生臭い修羅場になりそうですね…」

少しおどけた口調で慎太郎が口を挟むが、由美子は真剣な顔を崩さない

ワインを飲み干し、由美子は顔の真ん中の双穴を膨らませ拳を高く突き上げる

「魔物を倒すのよ!
魔物のボス…魔王よ!魔王!!
生温いやり方は返り討ちに遭うわ…
慎ちゃん!ラスボスはフル装備でHPもマックスで挑まなくちゃ!
トニーの美味しい料理でダメージを回復させてもらって…」

…え、えっ~と…
ゲームじゃないんだけどな…
由美子さん…〇〇クエのファンなの?

「そっ…そうだ…
慎太郎さんはフランス語が話せるんですね?
通訳をして頂いてありがとございました
でも…どうしてここに由美子さんと一緒に?」

にこやかにワインとこの状況を楽しんでいる慎太郎は、眼鏡の奥に怪しげな光を湛え答えた
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