アイ・ラブ・おデブ【完結】
幼い日の思い出
金曜日、仕事帰りの小夜は新幹線の座席に座っていた

小夜の実家は、東京から新幹線と在来線を乗り継いだ先にある

今から向かえば日付が変わる前には着くだろう

新幹線から見える、流れ行く明かりのついた窓をぼ~っと眺めていた

朝、車で会社まで送ってくれた遥は別れ際、両手を握り

「いってらっしゃい!
小夜が帰ってくるのを料理作って待ってるよ」

と笑って送り出してくれた

「いってきます…」
小夜は遥に向けて呟いた
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