大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
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「由香里ちゃん……ドレスって持ってる?」

今日はしっかり昼食をとることが出来て顔をホクホクさせながら帰って来た由香里に珍しく鈴木が言いにくそうに話しかけてきた。

「ドレスですか?」
友人の結婚式に出たときにきた洋服なら確かクローゼットにしまってあった気がする。

あれをドレスと呼ぶのかは少々疑問だが。

「簡単なものなら……多分。でも、2年も前のものなので…今着たらちょっと古いかも。」

「そうだよね…、頻繁に買うものじゃないからね。」

鈴木はポリポリと右手の人差指で頭をかいた。

「誰か、ドレスが必要な女の子がいるんですか?やっぱりレンタルできないとか?」

由香里は、当然ドレスを貸してほしいという依頼だと思っていた。

自分のように身長が低い人間は既製品の服は特に選べる服が少ない。

ましてやドレスとなればもっと希少だった。

いつまでに必要なのだろう、見つかるといいけど…。

由香里は自分の良く行くショップに問い合わせてみようかと考える。

「誠さん、いつ使うんですか?」

「……今日。」

鈴木はため息を1つついた。

「ちなみに着るのは、由香里ちゃん。」

一瞬、室内が静まり返った。

「えぇぇぇぇぇぇ?」

由香里の声が響いた。

「な、なんで私なんですか?大体、どこで着るんです?
社長室ってドレス着て仕事することになったんですか?」

由香里は思わず鈴木に詰め寄っていく。

「えっとね……。」

「うるさい。」

由香里に迫られるように詰め寄られ鈴木が口を開こうとしたと同時に不機嫌な西園寺の声が聞こえてきた。

「今日急に外務省主催の晩餐会に参加することになった。そういった場合パートナー同伴が基本だ。」

西園寺は至極当たり前のように言い、なぜか由香里を連れていくと言う。

「お前は、私がパートナーでは不満か?」

「………いえ、滅相もございません。」

この状況で誰が断れるというのだろうか?

西園寺がどこかに電話をかけているのを横目で見ながら、由香里は涙を堪えるの
が精いっぱいだった。
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