花とキミ*秋・冬
『あー良かった。
今から帰るところだよね?』
「はい‥」
昇降口に着くと、門の所が
ざわざわしているのが見えた。
何かあったのかな?
尋翔さんの後ろも
ざわざわしてるみたい。
『‥俺‥‥だけど‥‥』
門に向かって歩き出すと、
こっちのざわざわと尋翔さんの方の
ざわざわで聞こえなかった。
「あの‥何ですか?」
『あの‥さ‥――あーっ!!』
尋翔さんの驚いた声が聞こえて、
突然電話が切れた。
「‥‥?」
「花菜ちゃん‥電話終わったの?」
「一応?
それより、何かあったの?」
「何か‥誰か居るみたいなんだけど。」
ナツちゃんが、背伸びをして
人混みの向こうを見ようとしている。