ダーツのススメ! ~あなたの心を射止めます!~
「……何ですか」
私はムッとして聞く。
「……あんた、下手すぎ」
「な…!」
ムッカつくぅぅぅ…!
確かに下手だけど、もっとオブラートに包んでくれても良くない!?
私、客だよ!?
ちなみに、今日も客は私一人。
そのうち潰れるんじゃないかな、って心配になるくらいだ。
「投げ方知らねぇだろ」
「知ってます!教えてもらいましたから!」
和希さんに!
私が下手なだけだもん。
「知らねぇから当たらねぇんだよ。スローラインに立て。」
「は?」
「そ、こ。」
真弥さんは立ち位置の書かれた床を指差す。
これ、スローライン、って言うの?
っていうか、用語言われてもわかんないよ!