この手、あの手。


「ほら、このスリッパ履いて」

「有難う」

泉谷さんは職員室でスリッパを借りてくれた。


「上履きは絶対何処かにあるから」

「うん……」

「探しといてあげるから都村さんは教室行きなよ」

「うん……」


泉谷さんは優しいな……。

数少ない味方がいるのは本当に救いだ。


「じゃあね」

お互い手を振って別れた。


泉谷さんごめんね。

いっぱいいっぱい、泉谷さんに視線が集まってた。

泉谷さんにまで迷惑かけたくない。

早く何とかしなくちゃ……。


私はなるべくポジティブで行こうと決めた。



< 238 / 316 >

この作品をシェア

pagetop