執着王子と聖なる姫
同じように、愛斗にもレベッカの考えが読める。些か面倒だと思うこともあるけれど、それはそれで楽しめば良い。愛斗もそれを楽しんでいるはずだ。と、レベッカはそう思っていた。
「お前はメーシーを選ぶ」
「Yes」
今までにも、何度かそんな会話はしてきた。その度にレベッカは躊躇うことなく「Yes」と応え、それに対しての愛斗の反応はいつも「好きにしろ」だった。
「俺がお前を選ぶって言ってもか?」
いつもとまた違った反応に、レベッカの意地悪心が動く。
「選ばない」
「わかんねーよ?俺だって男だし」
嫉妬と独占欲。
結婚すると言っている彼女がいて、そのために学生ながら毎日こうして働きに来ているというのに、男は身勝手だ。と、レベッカはじっと愛斗の瞳を見つめながら思った。
「俺様darlingはお断りデース」
「見ただろ?メーシーだってそうだ」
いったいどうしたいのだろうか。
どうしろと言うのだろうか。
考えるまでもなくわかってしまう自分に、レベッカはケラケラと笑い声を上げた。
「何笑って…」
「マナがそう言うなら、選んでもいいよ。でも、マナはMEIJIとは違う。だから、私はkittyとは別れてもらう。それでもOK?」
要は、メーシーならば全てを受け入れるけれど、それ以外は違うということか…と、愛斗は思考を巡らせる。
そして、クククッと噛み殺しながら笑い、髪の短くなったレベッカの頭を乱すようにぐしゃぐしゃと力いっぱい撫でた。
「やっぱさー、お前はとんだ悪魔だよ」
「そう?」
「メーシーの先が思いやられるねー」
面倒なことにならなきゃいいけど。と続ける愛斗に、レベッカは乱れた髪を直しながら笑った。
「大丈夫。私はマナのfriendだから」
一段と明るく見えるレベッカの笑顔にふっと表情を緩ませ、「これで最後な」と言って愛斗はそっと唇を重ねた。
「お前はメーシーを選ぶ」
「Yes」
今までにも、何度かそんな会話はしてきた。その度にレベッカは躊躇うことなく「Yes」と応え、それに対しての愛斗の反応はいつも「好きにしろ」だった。
「俺がお前を選ぶって言ってもか?」
いつもとまた違った反応に、レベッカの意地悪心が動く。
「選ばない」
「わかんねーよ?俺だって男だし」
嫉妬と独占欲。
結婚すると言っている彼女がいて、そのために学生ながら毎日こうして働きに来ているというのに、男は身勝手だ。と、レベッカはじっと愛斗の瞳を見つめながら思った。
「俺様darlingはお断りデース」
「見ただろ?メーシーだってそうだ」
いったいどうしたいのだろうか。
どうしろと言うのだろうか。
考えるまでもなくわかってしまう自分に、レベッカはケラケラと笑い声を上げた。
「何笑って…」
「マナがそう言うなら、選んでもいいよ。でも、マナはMEIJIとは違う。だから、私はkittyとは別れてもらう。それでもOK?」
要は、メーシーならば全てを受け入れるけれど、それ以外は違うということか…と、愛斗は思考を巡らせる。
そして、クククッと噛み殺しながら笑い、髪の短くなったレベッカの頭を乱すようにぐしゃぐしゃと力いっぱい撫でた。
「やっぱさー、お前はとんだ悪魔だよ」
「そう?」
「メーシーの先が思いやられるねー」
面倒なことにならなきゃいいけど。と続ける愛斗に、レベッカは乱れた髪を直しながら笑った。
「大丈夫。私はマナのfriendだから」
一段と明るく見えるレベッカの笑顔にふっと表情を緩ませ、「これで最後な」と言って愛斗はそっと唇を重ねた。