COLORS~Clear~
『今度はほんとに帰さないから。覚悟しといて』
頬が熱くなるのを感じる。
今日は社食じゃなく、近くのカフェでランチ。
ほんとに。
“ひとりで良かった…”
思った。
『…と言っても。次、いつ時間がとれるのかって感じだけど』
「えっ?」
『週末の、沙奈ちゃんの話をしたら。母親が、せめて作法は…って、ね』
「沙奈?」
『あぁ。お茶、点ててくれるって。前にさらっと教えられてはいたんだけど。それきっかけにまた始めたみたいで。失礼のないようにって。早速、今夜からみっちり教え込まれるらしい』
「そう、なの?」
『ん』
「あ、でも。そんなかしこまったものでもないし。作法もそんなにしっかり覚えなくても…」
『けど。沙奈ちゃんは、稽古してくれてるんだろ?』
「えっ?」
『だったら。俺もそれくらいはね。礼儀だろ?』
頬が熱くなるのを感じる。
今日は社食じゃなく、近くのカフェでランチ。
ほんとに。
“ひとりで良かった…”
思った。
『…と言っても。次、いつ時間がとれるのかって感じだけど』
「えっ?」
『週末の、沙奈ちゃんの話をしたら。母親が、せめて作法は…って、ね』
「沙奈?」
『あぁ。お茶、点ててくれるって。前にさらっと教えられてはいたんだけど。それきっかけにまた始めたみたいで。失礼のないようにって。早速、今夜からみっちり教え込まれるらしい』
「そう、なの?」
『ん』
「あ、でも。そんなかしこまったものでもないし。作法もそんなにしっかり覚えなくても…」
『けど。沙奈ちゃんは、稽古してくれてるんだろ?』
「えっ?」
『だったら。俺もそれくらいはね。礼儀だろ?』