COLORS~Clear~
私と霧島クンしかわからない。
2人が共有した。
今までとは全く違う、特別な瞬間…。
でも。
私はそれを、肯定するような態度をとるわけにはいかない。
私はお茶を点て終え。
いつものように、スッとそのお茶を差し出す。
「っ──」
ハッとした様子で。
差し出した茶碗に目をやる霧島クン。
その瞬間。
いつもの茶人としての表情(カオ)に戻って。
そのお茶を、口にした。
やはり。
こういう所はさすがに違う。
途切れていただろう、集中力が、一瞬にしてそのお茶に注がれるのが分かって。
「もう一度…」
「えっ?」
「もう一度、点ててもらえますか?」
眉をしかめ、茶碗を置いたと同時に。
「あ、はい…」
そのお茶をみつめたまま、彼が言った。
2人が共有した。
今までとは全く違う、特別な瞬間…。
でも。
私はそれを、肯定するような態度をとるわけにはいかない。
私はお茶を点て終え。
いつものように、スッとそのお茶を差し出す。
「っ──」
ハッとした様子で。
差し出した茶碗に目をやる霧島クン。
その瞬間。
いつもの茶人としての表情(カオ)に戻って。
そのお茶を、口にした。
やはり。
こういう所はさすがに違う。
途切れていただろう、集中力が、一瞬にしてそのお茶に注がれるのが分かって。
「もう一度…」
「えっ?」
「もう一度、点ててもらえますか?」
眉をしかめ、茶碗を置いたと同時に。
「あ、はい…」
そのお茶をみつめたまま、彼が言った。