甘い誓いのくちづけを
「あの……もしかして、雨降ってますか?」
「あぁ、さっき急にな」
榊原課長はビニール傘を一瞥した後で、ため息をついた。
「だから、慌ててコンビニで調達したんだ」
「嘘……」
7月も中旬に近付き、先週で梅雨は明けている。
それなのに外は大雨だと知って、思わずため息をついた。
「入って行くか?」
「え?」
「傘、ないんだろ?こんな傘でもないよりはマシだと思うぞ」
「いえ、それは……」
榊原課長が好意で言ってくれているのはわかっているけど、さすがに課長の傘に入れて貰うなんて考えられない。
それが例え徒歩2分の駅までだったとしても、その間にあたし達を纏うであろう気まずい空気に耐えられそうに無いから…。
「あぁ、さっき急にな」
榊原課長はビニール傘を一瞥した後で、ため息をついた。
「だから、慌ててコンビニで調達したんだ」
「嘘……」
7月も中旬に近付き、先週で梅雨は明けている。
それなのに外は大雨だと知って、思わずため息をついた。
「入って行くか?」
「え?」
「傘、ないんだろ?こんな傘でもないよりはマシだと思うぞ」
「いえ、それは……」
榊原課長が好意で言ってくれているのはわかっているけど、さすがに課長の傘に入れて貰うなんて考えられない。
それが例え徒歩2分の駅までだったとしても、その間にあたし達を纏うであろう気まずい空気に耐えられそうに無いから…。