甘い誓いのくちづけを
最初は、触れるだけのキス。


理人さんは、それを堪能するように繰り返していたけど…


次第に啄むようなキスに変わっていき、廊下にリップ音が響き始めた。


チュッと音が鳴る度に、体内の熱が上昇していく。


あたしと理人さんの体は、僅かな隙間すら許さないとでも言うようにピタリとくっ付いていた。


甘いキスにうっとりとしながらも、少しずつ苦しくなっていく。


ほんの一瞬唇が離れた隙に、酸素を求めて口を開いたけど…


その直後には、理人さんの舌が差し込まれた。


「んっ、っ……」


涙が込み上げて来るくらい苦しいはずなのに、気持ち良さが勝っていく。


その両方が混ざり合って涙が込み上げた時、ようやく唇が解放された。


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