甘い誓いのくちづけを

いつだったか、文博に青空園に行く事をやめるように言われて、言い合いになった事があった。


彼があたしの気持ちをわかってくれない事も、あたしの気持ちを汲んでくれない事も、とても悲しかった。


それからは、青空園での事を文博にはあまり話さなくなって、第一日曜日が近付くと気まずくなった。


それに、どんな理由があっても、やっぱり浮気は許せない。


だけど…


「正直、瑠花のボランティア精神はすごいと思ってたし、俺には到底出来そうにない事だから尊敬もしてた」


本当はあたしの方が文博を傷付けていたのかもしれないと思った直後、彼の口から出た言葉に驚いて目を見開いた。


「ただ、俺以外の事を優先する瑠花にいい気がしなくて、いつだって不機嫌な顔しかしてやれなかったな……」