今さらなのよ!

隆祐は窓を開けて外へ飛び出すと、ある人物の目の前に立ちはだかった。



「おまえだな。かすみを操っていたのは。
いいや、街の人に俺を殺させようとしたのも・・・。」



(くっ、証拠は残してないはずなのに・・・)



「証拠ならあるぜ。かすみにつけられた痕におまえの気がかなり残っている。
人を操る技は相当、気を遣うようだな。
だから、かすみを完全に犯すに至らなかった。

そして、おまえは俺から逃げ通せるだけの体力はないはず。
なぜだ!なぜ、こんなまどろっこしいことをして俺を狙ってくるんだ。」




「危険な宇宙人は排除しなければな。・・・この星にはこの星のルールがある。
彼女のような力主体の人間で、ふだんはそれを使わないようにしているなら見逃してやってもどったことはないだろう。

でも、おまえのようないやらしい魔法を使うような輩はなんとしても排除せねば秩序が乱れるばかりか戦争が起こる元なのだ。」



「ということはおまえは地球人?それとも雇われた別の星の・・・」




「俺は戦争は大嫌いな平和主義者だ。おまえがいろんなやつから付け狙われているのはもうわかっている。
この星から出ていくか、ここで死ね!

でないと・・・この娘の精神は破壊されるだろう。ふふふ」
< 92 / 109 >

この作品をシェア

pagetop