キスなんてさせない(短編)
前より、お母さんと話してるかも……

この事があってあたしは、初めてお母さんと言う存在に感謝してた。

だからあたしは、前よりお母さんと居ようと思った。

また、こう言う事があったらいけないから……

あれからもう1ヶ月とちょっと経った。

もうすぐバレンタインデー。

女子は、誰にあげるとか騒いでいて男子は、張り切ってる。

学校の先生も張り切ってた。

健太も最近、張り切ってる。

去年の時もそうだったな~。

「陽菜は、もちろん健太君にチョコあげるんでしょ?」

可奈が突然聞いて来た。

「あげるけど……」

「けど?」

「何か恥ずかしい……」

「何言ってんの?去年だってあげてたじゃん」

「去年は、たまたまチョコがあったから健太にあげただけだよ」

可奈は、呆れてポカーンと口を開いてる。

「陽菜、それって彼女って言えるの?普通、彼氏に手作りでしょ」

「手作りじゃなきゃダメなの?」

「健太君は、陽菜の手作りのチョコが食べたいと思ってるよ」

「何で可奈に分かるの?」

「鈍感な陽菜には分かんないよね」

可奈は、そう言った。

「あたしだってそれぐらい分かってたよ」

「さあ、どうだか」

可奈は、いじわるそうに言う。

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