千尋くん、千尋くん






「………っ」





いきなり襲ってくる疲労感。頭痛。吐き気。




込み上げてくるそれに気づいて、慌ててトイレへダッシュした。





だけど、お父さんの死からしっかりご飯を食べていないあたしの体内からは、嘔吐しても胃液しか出てこなかった。





出したいのに、何も出せない。




苦しい、苦しい、苦しい。





だけど、嗚咽が漏れたらリビングにいるお母さんに気づかれる。






今一番苦しいのはお母さんなのだ。




これくらい、大したことない。



まだ、我慢できる。







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