逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
・・・って、あれ?
何か、ひっかかった。
おかしい。何か、変。
私は少し目が泳いだ。
そして気付く。
あ、そうだ。
そうか・・・、
・・・私、全部のことが旬中心だ。
おかしいくらいに、旬が――って、考えてる。
どんな行動も、
どんな判断も、
どんな思考も、
どんな言葉も、
どんな感情も・・・。
今だって、旬からの目を気にしてる。
全部、私には旬のことがまとわりつく。
気まずくなっているのに、旬のことばかり考えている。
好きだから、気まずくなるのかな。
好きだから色々考えて、
話せなくなって、
気まずくなるんだ。
私は郁斗が目の前にいることも忘れるくらいにそう思っていた。
なんだか胸がキュンと鳴った。
自分の世界に入り込んで他の景色が見えない。
そんな時、現実に引き戻された。
「・・・俺ら、注目されてんな」
クク、そんな楽しげに笑う郁斗の声が耳に入った。
・・・あ、
私はバチ、っと深い眠りから目を覚ましたように焦点をあわせた。
郁斗の怪しげな笑みが見えた。
「どう?
このままキスでもしたら盛り上がるよなぁ、試してみる?」
おでこを合わせたまま首を傾げる郁斗。
一瞬言っている意味がわからなかった。
自分の世界から帰ってきたばかりだったから。
そうして思考回路が通常に回転し始めた時、言葉の意味を深く理解した。
その時には郁斗の唇が近付いて来ていた。
郁斗の更に近付いてくる顔に酷い拒否感をおぼえた。
いやだ、そんな風に。
私は郁斗の胸板を強く押す。
だけどそんなのは皆無らしく、全く動こうとしない。
そして段々気持ちに焦りを感じた。
自分の心が冷や汗のような、
わけのわからない物で乱されていくのがわかる。
やだ。
気持ちのないキスとか・・・。
私には考えられない。
こんな風に軽い気持ちや場の雰囲気でキスしちゃう郁斗・・・、
信じられない・・・!
またもう一回強く押してみた。
けどとまらない。
何で誰もとめてくれないの・・?
泣き出しそうになった。
いや、泣く。
鼻の奥がツンとする。
ああ、もうダメだ、
そう脱力した瞬間だった。