逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
「あ、あのー・・・」
私達の会話が途切れた時に私でも旬でもない声が耳を通った。
え?
私達はほぼ同じタイミングで声がした方を向いた。
「・・・何か?」
旬が冷静沈着にそう言った。
私もキョトンである。
「もう順番です。」
・・・
私達は三秒程固まった。
そして、
「早くカーディガン脱げ。」
私の頭が正常に回転しなかった時に旬が私に指を指しながら言った。
「あ、そうだね・・・!」
私は我に返り袖を抜く。
そして旬と向き合う。
視線を絡ませて。
「俺らの3年間の全て、見せ付けてこいよ。」
そう言う旬の瞳は相変わらず美しくて。
私も最高の笑顔でかえしてやろう、って、
正体不明のライバル意識がかきたつ。
「任せて。
皆の想い、この会場にいる全ての人に届けて来る。
私の姿、見ててね。」
皆の、この想いのこもったドレスを最大限に光らせてやる。
よし、いってくるよ。
私は頷いた。
旬も頷きかえす。
私はブーケを両手で持ってステージがすぐの袖口に立った。
あー・・・時間空きすぎた。
もう終わりだと思ってパラパラ帰りはじめちゃってる。
まだ、だよ。
私達が・・・最高のステージを見せるから。
音楽が流れはじめた。
スローテンポの、まるで本当の結婚披露宴で・・・、
花嫁が登場するみたいな曲。
・・・行こう。
私は一歩前足を出した。
音楽に気づいたのか、帰ろうとした人達の足が止まる。
見て・・・!私達を・・・!
私は少しうつむきかげんに歩いていた顔を、
中央に来てあげる。
そして長くて短いランウェイを見据えた。
帰ろうとしていたお客さんは席に戻ろうともせず、
立ち止まったままの状態で私を見ていた。
そして私は一歩一歩踏み締めるように歩く。
私達の最高の傑作をはためかせながら。
歓声はなかった。
ただ、音楽がきこえて。
ランウェイの先端に来ると皆がいた。
羽美、修、郁斗、要路・・・
あ、奥の方にお母さんいる。
・・・泣いちゃってるし。
本当に私がお嫁にいくとでも思ったのかな。
私はクスリと笑った。