その女、最強総長【完】
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「凛~凛~っ凛~っ!」
今日みたいに騒がしい部屋だった。
まあ、騒がしい原因は蘭だけなんだけども、かまってちゃんの蘭は猫の夜鳴きみたいに私の名前を呼んでいた。
私はそれを全部スルーしていた。
「アンタ等、黙ってくれへん!?」
突然開いたドアの前に立つのは、まだ少し幼い卓也…といっても蘭と同い年なのだけども。
「あぁ、卓也ごめんな。」
どうやら、蘭はもう既に知り合いの様だった。
「もう、本当迷惑な隣人ですわぁ。って、あらら、べっぴんさんが居る!」
よろしゅう。
そう言いながら私に握手を求めた。
「妹ね。」
「うぉ、蘭にこんなべっぴんな妹が居ったなんて…久我卓也です、只の隣人です。」
「エセ関西人、凛にちょっかい出すなよ。」
「エセ関西人ちゃうわぁっ!」
「エセ関西人さんよろしくお願いします。」
昔っから、ムードメーカーな男だった。