どうして好きなんだろう

「でもな、それこそ日本人じゃない奴もたくさんいたからな。最初はそのほとんどを聞き取ることができなかった。」

そっか…相手は日常会話が英語の人達。

日本人にしろ、そこに通う人たちはその授業を英語で受けている。

「だから、必死で英語勉強した。で、その方法の一つとして映画ばっか字幕なしで見てたら、今度はそっちにはまってしまったってわけ。」

直が、映画を好きな理由。

それだけじゃなくて、普通なら黙っておきたいようなことまで離してくれたことに、少し驚くけれどそれでも嬉しい。

偶然図書室で会えたこと、こうやって二人で話せたこと、小さなことがすごく嬉しい。


「なんだ、俺?…こんなこと話して悪かったな。」

照れくさそうに頭を掻く直はまず見たことがなくて、そんな表情も見れたことに嬉しくなって、私の口からもするりと心の呟きが漏れる。
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