ピュアなんです。


カーテンを開ける。

「うぉう」

ドラマとかで見た景色と一緒。
お客様はまだ3人ほど。
早速、ドSリクさんは接客している。
あれ、リクさんにドSオーラがない。
爽やかに微笑んでらっしゃる。
むしろ怖い。

「…お前にはエントランスにいてもらう」
「え、エントランス…」

丸山さんが指を差すエントランス。
大きな扉。

「初めてのお客様には、ホストを選んでもらう」

大きなアルバムのようなものを渡された。
ああ、お見合い写真みたいなもんね。
そんな風に甘く見ていた。
ホストメニューとかかれたそれを開くと目眩がした。

「…リクさんが…No.1だと?」
「気が付かなかったのか」
「ただのドSにしか見えませんでした」

1ページ目にリクさんがキリッとした写真とその上に「No.1」と金色の字。
またフレームはバラ。
気のせいだろうか、メニューから香水の匂いが。

「ホストは永久指名制だから、一度決めたら基本変えられない。スタートが大事だ」
「お気に入りのホストがいるお客様はすぐご案内していいんですか」
「そうだ…できるか」
「はい…」

永久指名制。
とっかえひっかえ出来ないのか。
意外だ。
扉を睨んでいると、2人のお客様が来た。
早速いらしだぞ。
口を開けて見ていると、丸山さんに行けと言われた。
ohまじか。
メニューを抱えて、エントランスに向かう。
お客様が私に気が付く。

「お、お客様、ご来店は初めてでございますか」

メニューが手汗で湿らないか心配だ。

「…はい…」

お客様はビクついた。
どうやら本当に初めてらしい。
私のほうがビクつきたい。
むしろ泣きたい。

「ではこちらからホストをお選びください」
「うわぁ…」

お客様の目がキラキラしてる。
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