東京+ラブクラフト
だけど、すぐにハルトさんは ――――
こっちに背を向け
ソデを通してかけていたシャツに
バサリと、両腕を通した
表情も… 穏やかな感じに戻ってる
「 どうしたの? 」
… 横顔
伏し目がちに優しく、そう聞かれたけど
―――― 後にも先にも
こんな眼をする人はいなくて ―――
私の手は、微かに震え出す
「 私、あの!
お、わ、お父さんの見慣れてるし
ヘンなイミないですし!その… ! 」
「 体、見られる嫌なんだ 」
「 ―――… え 」
「 "怪物"だからさ 」
ハルトさんは
スーツにソデを通しながら
顔だけ私に向けて、おどけた感じで笑う
―――… 怪物…?
南極モンスターとか
なんか、歌うたってたっけ
それの事かな…
「 な、…そ、それ言うなら鶴とか!
―――… 急に開けて、
驚かせて、すみませんでした! 」
部活のセンパイに、謝るみたいに
思い切り、頭を下げた
ハルトさんはネクタイを締めながら
ケラケラと笑う
「 ――― ハタ、織るし? 」
「 え… ハタ? 」
ハルトさんが、拡げた両手 ―――――