やっぱり、好きだ。
 

 ・・・言えねぇ。

 2人が付き合ったのかどうかを聞きにきたって・・・俺、小学生かよ。

 つーか俺、どうやって聞こうとしてたんだよ。

 うわー。何やってんだ、俺。

 「あー・・・。サヤ子先生のとこにも森田から連絡あったかなーと思って」

 どうにかこうにか、どうでも良い用件を絞り出す。

 「あ、はい。飲みに誘われたんですけど、青山先生も来るんですよね?? ・・・私がいると邪魔じゃないですか??」

  律儀なサヤ子は『あ、森田くんって大学時代の友達で、今アメリカで働いてるの』とすかさず安田に説明した。

 「全然邪魔じゃねーし」

  「・・・それを聞きに軽音部まで??」

 何かを感じ取った安田が、ニヤニヤした目で俺を見た。

 あー、黙らねぇかな、安田。

 「・・・サヤ子、借りてく」

 安田が鬱陶しいので、場所を変えようとサヤ子の手首を掴むと、

 「え??」

 突然手を取られて困惑気味のサヤ子が俺を見上げた。

 「ちょっと聞きたい事があるから」

 サヤ子は鈍感だから、俺がどんなに小学生みたいな事聞いても呆れたりしないだろう。

 サヤ子の手を引き部室を出て行こうとした時、
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