やっぱり、好きだ。
「さっき、朝倉先生からメールきたんですけど・・・クックッツ・・・」
安田が引き笑いをしだした。
つか、何安田に話してんだよ、朝倉先生。
「朝倉先生?? 何?? なんかあった??」
鈍感サヤ子は何の話をしているのかさっぱり分からない様子で、キョトン顔をしながら安田を見た。
「おーい。お前ら、後は勝手にやっとけ。先生たちは仕事してくっから」
安田は軽音部の部員たちにそう言うと『青山先生の聞きたい事、教えてあげますよ』と俺に耳打ちをして『サヤ子センセ、喉渇いたね。ジュース奢ってあげる』と安田お得意の可愛い子スマイルをサヤ子に向けた。
安田、二重人格かよ。俺に対する態度と大違いじゃん。
3人で自販機に行き、飲み物を買うと、俺が放送委員の顧問である為に放送室の鍵を持っているという理由で、放送室へ向かった。