お星様に願い事

微妙な顔をしている私を心配してくれる星夜

その時…


「亜樹、お待たせ」


亜樹を呼ぶ男の子の声
亜樹の彼氏が現れた


「ぇ……」


私はその姿に言葉を失う


「もう、穂士遅いよー」


亜樹の彼氏として現れたのは
紛れもない…2日前に私をフった張本人

元カレ"穂士"だった

その穂士が私の方に近づいてくる
そして、私を見て笑う


「はじめまして。亜樹の彼氏の穂士です」

「!?」


はじめまして…?
馬鹿にしてるの?

悔しい…悔しい…悔しい…

無意識にキツく握る拳
その手が、優しく包まれる

その手の持ち主を見上げると、その手に負けないくらい優しい笑みを向けてくれた

…星夜だった



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