ホームレスな御曹司…!?
こんなあたしを傷つけない広樹。


どこまでも優しい広樹。


あたしの心を引き出してくれた広樹。


そんな広樹に、あたしは傷口に塩を塗るような事しかできない。


「ごめんね、広樹…。あたし、もう…」


「うん。サヨナラ、だね?」


「…っ…っ…。ごめんね、広樹…。ごめんなさい…」


「いいさ。初めて知香ちゃんが知香ちゃんの心をぶつけてくれた。ボクにとってはちょっとダメージ大きいけど、知香ちゃんの気持ちは楽になったよ、ね?」


「…うん」


「これでアイツに本心ぶつけられるよね?」


「え…?」


「時弥に。ちゃんと言うんだよ?好きだ、って」


「うん…」


「良かった。失恋も報われるよ」


「…ありがとう、広樹…」


そう言ってあたしは。


裸のまま広樹の胸に飛び込んだ。


「参ったなぁ。これがガチのラブシーンだったら良かったのに、ね?」


広樹らしいお別れのセリフに。


2人で顔を合わせて笑った。
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