シークレット


彼は優しくわたしにキスをしていた。


唇が離れて目を合わせると、今まで見たこともないような、色っぽい彼がいて…



「す…ばる君…」



思わず名前を呼んでいた。



彼はわたしの頭を優しくなでて、それから、ギュッとわたしを抱きしめた。



「ずっと、こうしたいって思ってた…。
抱きしめて、触れて、見つめていたいって…」



耳に直接注がれているような彼の声に、思わす体が竦む。



「んっ…」



「耳、弱いの?」



優しく、だけどからかっているような声が、なんだかもどかしい。



すばる君…わたしも…わたしもね、


好き。

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