黒縁メガネ男子に恋してる
「でも、今日、思い知った。
ひびきたち、昨日、あたし以外のメンバーでカラオケに行ったみたいで、あたしだけ、のけ者なんだなぁって思ったの。
そしたら、さっき、仲間ならその証明として、ファッション誌を万引きしてきなって、言われて……」
「そんな、ひどいっ!」
あたしが声を荒げると、真喜子は、また顔をゆがめた。
「情けないよね、私。
万引きが悪いことだってわかってるのに、できないって、どうしても言えなくて」
また涙ぐむ真喜子の背中を、あたしはそっとさする。
「そんなの、命令する方が悪いんだって。
真喜子はちゃんとお金払ったんだし、もう気にしないで」
「綾華ちゃん、さっき、引き止めてくれて、本当にありがとね。
私、もう少しで、本当にバカなことするとこだった……」
「もういいから、ね?」
あたしがそう言うと、真喜子はうっすら微笑んだ。