黒縁メガネ男子に恋してる

丘の頂上に着くと、動物園は目の前だった。


はぁはぁと息を切らしながらのぼってくる雄太を待って、3人そろってから、動物園に入る。


「えーっと、ポニーは……」


あたしがきょろきょろしながらポニーを探していると、


「あそこだ」


智哉が、指さして教えてくれた。


ポニー小屋の前で、雄太が答えをクイズシートに書き込むと、


智哉が「ちょといいかな」と、改まった表情で、あたしと雄太の顔を見た。


「今、10時15分。
さっきの事故で、かなり時間を食ったから、もう手分けしないと、制限時間内のゴールはムリだと思う」


智哉は雄太の確認を取るように、雄太を見つめた。

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