LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
だが、大事な話がありそうな飯島と紗英子から逃げられず、とりあえず話を聞こう。



「俺たち、結婚しようと思う」



「……へぇ」



しかし、やっぱり成美の声が自分の中でリピートされてるせいか、2人の結婚なんてどうでも良い。

“おめでとう”と、一言は言わないといけないのは、わかってるけど。



「私、会社を辞めるけど!同期会はするし、顔出してよね!?」



「わかった」



「じゃ、招待状な」



飯島は、俺と成美の連名が書かれた淡いピンクの封筒を、鞄から出した。

前に成美の名前を訊かれた理由が、これでわかった。
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