LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「凛々子ーリリコー――ッ!!」



…馬鹿だね、福智さん。

動揺したんだね。



「私の名前は……成美ですよ」



ホールに出て、レジへと付き点検の準備。

小銭をトレーに並べ、お札の枚数を数える。

芽は私の肩を叩き、日勤の人と代わって接客。

福智さんは大人しく、帰って行った。

言葉はなく、自然消滅という別れ方になるんだろうか。

それならそれで構わないけど、出来れば自然消滅は避けたい。

謝らなきゃいけない事だって、あるんだから。

最初から、自分の気持ちに気付けてたら良かった。

友情と愛情もわからないなんて、私は一番、馬鹿かな。
< 43 / 538 >

この作品をシェア

pagetop