LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
K//大晦日での決着
12月31日、大晦日。
「退屈…」
まだ悪阻から抜け出せてない芽ちゃんと、家でのんびりと過ごす。
成美は芽ちゃんの分も朝から夕方まで仕事だ。
下川さんは夜勤がある為、自宅で寝てるらしい。
「この家には何がありますか?」
「何がしたい?」
退屈そうな芽ちゃんは部屋を見渡すが、DVDが並ぶカラーボックスには興味がなさそう。
「んー…って、アレ!!」
「弾く?」
昨日、急に運ばれて来たピアノは、歩美ちゃんが昔、使ってたモノ。
成美も弾けない事もなかったが、2年も続かなかったらしく、子供向けの曲ばかりだった。