LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「無理、ですか…」
「いや、無理というか…実の娘が嫌がってるのに、出して良いのか」
「たった1人、残された娘さんの意見は、決定権がありますもんね…」
…“たった1人”…。
はっきりと言われ、顔を合わせたくなくて、控え室を出た。
会場に行くと、左側に私たちの席が3脚。
右側に、叔父たちの席が並んでる。
「んー……っ」
父親は、ずっと母親だけだと思ってた。
そりゃあ、恋をしない保証は、なかったけど。
参列者用の前列のパイプ椅子に座り、父親の遺影を真っ直ぐに見つめる。
ポコポコと、お腹を蹴った赤ちゃんたち。
励まされてる気がする。
「いや、無理というか…実の娘が嫌がってるのに、出して良いのか」
「たった1人、残された娘さんの意見は、決定権がありますもんね…」
…“たった1人”…。
はっきりと言われ、顔を合わせたくなくて、控え室を出た。
会場に行くと、左側に私たちの席が3脚。
右側に、叔父たちの席が並んでる。
「んー……っ」
父親は、ずっと母親だけだと思ってた。
そりゃあ、恋をしない保証は、なかったけど。
参列者用の前列のパイプ椅子に座り、父親の遺影を真っ直ぐに見つめる。
ポコポコと、お腹を蹴った赤ちゃんたち。
励まされてる気がする。