LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
好き嫌いのない成美は、俺が避けた梅干しまで食べてくれた。

お茶まで淹れてくれて、どこまで気が利くんだよ。



「そう言えば、話ってなんですか?」



ケーキを頬張りながら、ソファーに座る俺を見上げる成美。

唇に付いた生クリームに欲情し、思わず舐めてしまった。

顔が紅潮させた成美に、またキスしてしまい、話どころではなくなる。



「ちょっ……!はな…ふぅ……」



どうしてこんなに可愛いんだ。

俺だけの者にしたくてしょうがねぇ。



「…話…」



「成美は、いつから俺が、好きだったんだ?」



膝の上に座らせ、後ろから抱き締めながら問い掛ける。

肩に顎を乗せ、耳に舌を這わせば、成美が身を捩る。
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