桜星サンセット
コウスケと私は再び寝転び星を見た。

私じゃなくてアンがコウスケと2人になるはずだったのに。

「だから、何がしたいんだよ」

イラだちが伝わる。

「仲直りしたらいいのに、って思っただけだよ」

ヤケ気味に言った。

「大きなお世話だ」

完全に怒らせた。

フォローの言葉も浮かばない。

失敗だ。

この旅行での仲直りはもう無理っぽいな。

なんでうまく出来ないんだろう、私は。

「何か勘違いしてるだろ?」

その声は冷静で、もう怒っていないようだった。

「だって、コウスケだってアンと仲直りしたいでしょ?」

「別にケンカしてないし」

「じゃあなんでそんな風なの?好きなんでしょ、アンの事」

コウスケはふーっとため息をついた。

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