桜星サンセット
「好きじゃないよ」
「うそ!」
「正確に言えば、好きだと思ってたけど、違った」
どういう事?
「アンはお父さんいないだろ?だから小さい頃からずっとオレが代わりになってやるって思ってた。いじめっこからも、吠える犬からも、アンに振りかかる全ての事からオレが守るんだって。それが好きって事だと思ってた」
「違うの?」
「違ったんだ」
コウスケは笑っていた。
その顔は、切ないようでもあり、すっきりとしたようでもある複雑な感情が入り混じっていた。
「最近分かったんだけど、それは本当に父親になりたかっただけだった。彼氏じゃなくて父親。小さい頃から将来はカメラマンになるって決めてたし」
「そうなのかな?守ってあげたいっていうのは好きと同じじゃないの?どこがどう違うの?」
「コウと一緒にいるアンを見て気付いた。ああ、オレの役目は終わったんだって、肩の力がスーッと抜けていくのが分かった。もう、いいんだってホッとした」
分かったような分からないような。
「父親が娘を嫁に出したみたいな。安心感?」
「本当に?本当にそんな気持なの?自分に言い訳してるだけじゃなくて?もしアンにすっごく好きな人が出来てつきあったりしてもいいの?」
「もちろん」
きっぱりと言った声に迷いは無かった。
「じゃあ、アンがもしコウスケのことが好きって言ってもつきあわないの?断るの?」
「うん」
即答だった。
「うそ!」
「正確に言えば、好きだと思ってたけど、違った」
どういう事?
「アンはお父さんいないだろ?だから小さい頃からずっとオレが代わりになってやるって思ってた。いじめっこからも、吠える犬からも、アンに振りかかる全ての事からオレが守るんだって。それが好きって事だと思ってた」
「違うの?」
「違ったんだ」
コウスケは笑っていた。
その顔は、切ないようでもあり、すっきりとしたようでもある複雑な感情が入り混じっていた。
「最近分かったんだけど、それは本当に父親になりたかっただけだった。彼氏じゃなくて父親。小さい頃から将来はカメラマンになるって決めてたし」
「そうなのかな?守ってあげたいっていうのは好きと同じじゃないの?どこがどう違うの?」
「コウと一緒にいるアンを見て気付いた。ああ、オレの役目は終わったんだって、肩の力がスーッと抜けていくのが分かった。もう、いいんだってホッとした」
分かったような分からないような。
「父親が娘を嫁に出したみたいな。安心感?」
「本当に?本当にそんな気持なの?自分に言い訳してるだけじゃなくて?もしアンにすっごく好きな人が出来てつきあったりしてもいいの?」
「もちろん」
きっぱりと言った声に迷いは無かった。
「じゃあ、アンがもしコウスケのことが好きって言ってもつきあわないの?断るの?」
「うん」
即答だった。