桜星サンセット
「コウは?」

「わ、私?私は・・・。まだ、特に・・・」

恥ずかしかった。

何にも無い自分が。

コウスケみたいなはっきりとした未来なんて何も浮かんでこない。

「まあ、いいんじゃない。そのうち自然に見つかるって」

なんか励まされた?

同級生なのにコウスケが少し大人に感じる。

その時、再び星が流れた。

「きれい」

「な、言っただろ?またあるって」

得意気な顔は子供そのものでちょっと安心した。

結局願い事を唱える事は無かった。

私が願いたい事って、何?

私の夢って、何?

< 137 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop