罪語りて所在の月を見る
加護ではなく呪い。見てくれは自身を守ってくれるバリアーだと楽観しても良いが、裏を見てしまえば、絶対に傷つかない壁は“期限つき”であり、壁自体が“命と同等”ならば到底、甘く見られるものではなかった。
しかして何もできない。どうせなら傷をつけてもらいたいものだが、きっとまた今まで通り、彼らも例外なく渉に何もできず退散するであろう。
正直、傷一つ与えることがないと噂が出回った最強らしい自身にケンカをふっかけてくる男子生徒がまだいるとは思わなかった。
あるとすれば、最強と聞いたら挑戦状を叩きつけそうなスペシャルバカだが。
「どんな手使った知らねえが、てめえなんて拳一つで十分だぜっ。ノックアウトしてやんよ!」
やはり相手もバカだったか、その無謀ぶりに呆れそうになった。