罪語りて所在の月を見る
なんだその新聞は、とツッコミはなく、それを聞いたA(タケちゃんらしいが、Aにする)は「マジで」と顔をあからさまににやつかせた。
「男の癖に女装、しかもコスプレかよ!んでもって、ブラコンのドMだなんてきもちわるっ。俺にそっち系の趣味はねえよ!きめえから、あっち行け、おかま!」
しっしっと手を振るA、取り巻きたちは冬月を嘲笑う。
……、なんかすっごくマズい気がしてきた。とは渉の心の声。
先ほどから飛ぶ罵倒だが、明らかにABCは冬月を弱いと決めつけている。言いたい放題を止めることなどできないが。
「冬月君、あまり素人相手に……」
どうか情けをと手加減を要求してみたが、冬月は黙ったまま、狐の糸目がABCを直視しているだけ。